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感じたことの原石

ラフ・メイカーとアイスブレイク

アイスブレイクがないことの怖さについて


あなたは「ラフ・メイカー」という曲を聞いたことがあるだろうか?

 

簡単に曲の内容を説明すると

 

舞台は泣いている主人公の部屋。その部屋のドアの前に突然「ラフ・メイカー」と名乗る人が現れて、あなたに「笑顔」を持ってきたと言う。主人公に帰れ、消えてくれと言われても、笑わせないと帰れないとラフ・メイカーは泣きじゃくりながらも引き下がらない。どうにかドアを開けようとして頑張り、主人公が笑顔になって終わる。そんな曲だ。

http://j-lyric.net/artist/a000673/l002748.html


そもそも視聴者はバンプの曲が好きな人がほとんどだと思うので、一定数以上の好感度を抱いた上で、曲を聴くと思う。曲の登場人物はどんな奴でもかっこよいと思って聴くと思う。

 

私も漏れなくバンプのファンなので、なにも疑問を持たずに10数年、この曲を聴いてきた。でもね、ちょっと待ってくれ。


「あんたに笑顔を持ってきた」とか言われても、、え?いきなりあなたは誰?変質者?  部屋の前にいるの?こわっ!!


仮に主人公が鬱で自殺を考えているような人だったとしても、いきなり「どうもー!ラフメイカーっす!笑顔を届けにきましたー!!」って。『え?キモ』って言われそうだ。

 

バンプの曲なら無条件に好きー!というフィルターを取り除いて考えてみよう。

 

営業のビジネスマナー研修で学ぶ、アイスブレイクについて焦点を当ててみる。

 

営業マンが「初めまして、ラフ・メイカーです。笑顔をお届けに上がりました!買ってください」

 

買いますか???

 

ラフ・メイカーが何者で、どんな人柄で、話が気が合うなあ。ふむふむ、過去にこんな人数を笑顔にしてきたのねー。この人の話、もっと聞きたいなー。

 

こっからでしょー!!ここからやっと目の前の人への信頼が出来て、商品に興味持ってもらえて、ここで営業かけられたらやっと話聞く気になるでしょーよ。

 

商品のプレゼンが上手いかはまた別の話として、アイスブレイクがないと、話もなにも聞く耳持ってもらえないどころか、無視とか通報されてもしゃーなしかなと。

 

この曲でいうアイスブレイクは、バンプの曲聴いてって「良い曲出すアーティストだな」と思ってもらえるところから、ですかねー。


曲に話を戻して、
ラフ・メイカーなんて呼んでない。頼んでない。と断る主人公。それでも、ドアと逆側の窓の割れる音。鉄パイプ持って「泣き顔」であんたに笑顔を持ってきた。
小さな鏡を取り出して、自分も泣きじゃくっている癖に、「あんたの泣き顔笑えるな」と言うラフ・メイカー。呆れたがなるほど笑えた。


ラフメイカーの必死さも、それを断る主人公も、過程が分かるからラフメイカーのひた向きさが伝わって変質者じゃなくなる。良い曲だなあ。。

 

いやいや、冷静になってもう一度考えてみよう。これは不法侵入だ。しかも終盤ではガラスを割っているので、器物損壊だ。

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あれ?ごめん。やっぱりラフメイカーって変質者だわ。